夏の天の川
- 揖斐谷 -






春霞のため春は星空には恵まれない。

この夜は半月で月没は1時頃。半月ともなると月明かりか邪魔をするので、月没を過ぎるまでさそり座のアンタレス付近の星雲・星団を撮ろうと α7M3(IR改造)を屈折望遠鏡 SD81S にセットする。赤道儀は SXD2 、ノータッチガイドで放置。その間に南天の天の川の撮影準備。

あれだけ霞んでいた夜空が、月没から1時間経過した2時過ぎには肉眼でも天の川がくっきりと全天を横切るのがわかる。やはり初夏に撮る夏の天の川はいい。
左に夏の大三角、右にさそり座、アンタレスの上方にはうしかい座のアルクトゥールスが赤く輝く。

これから満月に向かうので、しばらくは夏の天の川ともお別れ。



12mm、ISO1600、f2.8、60秒×3枚、LEE SP-31 ソフト №1使用、長秒時ノイズリダクションなし、Raw、赤道儀で恒星追尾撮影、後処理としてダーク減算後に加算コンポジット

α7RM3 + FE 12-24mm F2.8 GM
2022年4月9日03時39分撮影













こちらは銘匠光学の所謂「対角線魚眼」レンズ。
FE 12-24mm F2.8 GM と違ってリアにフィルターホルダーがないため、基本的にはフィルターは使用できない。
レンズの作りはしっかりしていて、質感も良い。まだ十分なテストができていないが、電子接点がないため、EXIF情報は記録されない。とりあえず1枚を掲げる。

対角線魚眼の画角を Photoshop の Camera Raw で超広角レンズの画角に補正している。超広角レンズの画角に変換しているので、さすがに左右は画像が引き伸ばされて荒れている。
しかし、中央から少し離れた付近ではサジタルコマ収差も認められず、なかなかどうして、立派な画質だ。ピントは中央と画角端の中間に合わせるなどの使いこなしには工夫が必要となるだろう。追って報告したい。

それにしてもお値段は FE 12-24mm F2.8 GM の10分の1以下。それでこれだけの画質。うーん、と思わず唸ってしまった。



11mm、ISO1600、f2.8、62秒、ソフトフォーカスフィルターなし、長秒時ノイズリダクションon、Raw、赤道儀で恒星追尾撮影

α7M4 +
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye
2022年4月9日02時57分撮影
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